28歳ftm、ようやく治療をはじめました

93年生まれのftmが2021年から戸籍訂正するまでの記録。 戸籍訂正が終わったら、交際歴8年の彼女と結婚したいと考えています。

一日中寝癖がついたまんま-トランスジェンダーの日常 vol.5

2021年12月9日。木曜日。雨。7時起床。半ズボンに着替え、トイレに行く。*1

例のごとく体重を測る。体重と筋肉量は相変わらず横ばい。昨日は頑張って食べたので、増量しただろうと期待するも特に変わらずの結果となった。残念。

筋肉を肥大化させるためには、体重の2倍のタンパク質と、それからタンパク質の3倍の量の炭水化物を取るのが目安という情報を目にしたのだが炭水化物がきつい。

 

仕事をする。筋トレは今日はお休み。

ジムにも行かないとなると1日も家から出ないことになる。そういう日は決まって頭が鳥の巣状態となる。

だが、家の中ではマナーも何もない。自由である。

 

家の中にいて社会との関わりがないと、つくづく性別なんて関係ないと思う。

パス度も男性らしさもそれらは全て他者との関わりの中で生まれる。

でも、社会と関わるなら...。

社会っていうと括りが少々大きする気がするか。とにかく、自分の周囲の環境っていうのは、どうしてもでかい主張をしてくるものだと思う。これらをいかにかわすか。自分が潰れそうなら、即逃げればいい。ちなみに僕は逃げたことがある。3ヶ月のアルバイト契約だったが、2ヶ月でごめんなさい無理です、と言ってそそくさと逃げた。辞めた理由は、化粧のことで口うるさく言われたのが精神的にとてもきつかったからである。嫌味を言われたり、理不尽に怒られたりしたのは、化粧のことで目をつけられてからのことだった。

 

「女性なんだから化粧をしなさい」

この言葉はとても不快である。自分は女性でないのに、何で化粧をしなさいと命令されなければいけないのだという気持ちになる。

ただこの言葉、女性でも言われて不快に思う人はそこそこいるんじゃないかと思っている。「女性だから」という社会からの圧力は、FTMに限らず、シス女性(一般女性)であっても不快に思う人はそこそこいるんじゃないだろうか。自分の周りを見ていてそう思う。

けれどもそうは言っても、何だかんだみんな上手にやれているようにも思う。日々の仕事、冠婚葬祭。普段女性らしい格好なんかしない友人も、マナーだからしょうがない...という理由でやれている。

 

僕にはこれがひどく苦痛で、とても我慢がならない。自分の人格を否定されているような感覚にさえ陥る。

「女性なんだから化粧をしなさい」「女性なんだから」「あなたは女性でしょ」

 

トランス男性が社会からの圧力に耐えきれず、この言葉に屈した時というのは、自分の人生を、自分を主人公にして生きることを辞めてしまった時だと思う。

自分を主語として生きるのを辞める。

そんなツマラナイ人生の展望を、誰が明るく描けるだろうか。

恋愛、結婚、マイホーム、資産運用、老後.....

そんなものは人間としての尊厳を安全に保障されている人間が考える類のものだと思う。精神をギリギリのところで保って今をしのぐように生きているだけの人間には、それを考える余裕はない。でも......どこかで立ち止まって考えないと.....転がり落ちてしまう。どこかで立ち止まらないといけない...そう。僕はたまたま運よく立ち止まれる環境にいた。たまたま生き延びてこれた。運がよかっただけの話である。

自分でがんばった部分もそれなりにあるとは思うが、それは全て頑張れる土台があるからなだけ。

 

さて、今日も1日を噛みしめる。

 

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*1:更新日と日付がずれていますが、悪しからず。