寄田みゆき, 杉山文野『ダブルハッピネス』を読みました
こんにちは!さねすけです。
本日は、杉山文野さん原作の『ダブルハッピネス 』漫画版を読んでみました。
KindleのUnlimitedの対象作品なので、興味があればぜひ〜。
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杉山文野さんの名前自体はもう何年も前から知ってはいましたが、著作を読んだのは今回が初めて。FTMを題材にしたものって、自分の場合、あまり食指が動かないもので・・・。
で、漫画版を読んでみた感想ですが、
さくっと読めてよかったです。原作が読みたいなーと思いました!以上!
というと非常に味気ない感想になってしまうので、もう少し掘り下げます。
この作品は、杉山さんの実体験をもとに作られたお話だと思うんですが、少なくとも漫画版だと、コンテンツとして無駄な部分をカットして、綺麗にドラマチックにまとめました!っていう感じがしてしまって、自分としては物足りなさを感じました。
何だろう、当事者以外の方がFTMのことを知ろうと思った時には、気軽に読めていいんじゃないかなあと思います。読後感が爽やかな作品ですからね、これ大事。
辛く苦しい時期はあったけれども、それでも今はとても前向きに人生を生きている。
FTMのことをよく知らない人にも、心と身体の性がチグハグな形で生まれてくる人間も世の中にはいるんだ、っていうことを分かりやすく伝えてくれる作品だと感じました。
ただ当事者としては、この漫画の主人公は非常に恵まれてる世界線で生きている人間だなぁという感覚を覚えました。同じFTMといえど、他人は他人、自分は自分っていう感覚。
主人公はめいいっぱい苦しんでいたけど、最終的にはうまいこと事が運んでハッピーだったね、よかったね、と思います。もちろん、このハッピーに事が進んだ要因には、主人公の人柄の良さ、人間性というものが大きく関わっているんでしょう。本人の努力も勿論あったことでしょう。
でもやっぱり、親や友人へのカミングアウトを、自分で期せずして終わらせられて、最終的に受け入れてもらえるっていうことが若いうちに済ませられた主人公というのは、なかなかラッキーなタイプの人間なんじゃないかなぁと思います。
同じFTMであっても、人間色々なもんだなあと。そんなことを思ったとある日曜日の午後でした。
ではでは。